新型出生前診断は、ダウン症候群(21トリソミー)、エドワーズ症候群(18トリソミート)、パトウ症候群(13トリソミー)などの染色体異常を診断するものです。
妊娠10週目以降に母体から採血した血液で検査することができます。
高齢出産は特に染色体異常リスクが高まることから、不安を抱える方も少なくないでしょう。
流産のリスクもなく、手軽に受けることができるので、新型出生前診断を希望する方も多くいらっしゃると思います。一方で、「命の選別」とも言われるように、この検査を行って中絶するかどうかの判断をすることへ批判の声もあります。
ここでは、新型出生前診断の流れと、実際に受けて感じたことを書いていこうと思います。
新型出生前診断(NIPT)の流れ
私は夫と、もし子どもができたら、出生前診断を受けようと決めていたので、8週目の妊婦検診の時に、先生に相談してみました。
そうすると、北海道大学病院に行ってもらうことになると言われ、紹介状を書いてくれました。
産科の遺伝出生前診断外来に自分で連絡をして予約を行いました。
北大病院の遺伝子外来は完全予約制で毎週火曜日のみになります。
ちなみに、北大病院のホームページの情報でNIPTは20万円と記載がありますが、2023年1月から9万円代に変更になったそうです。
聞いたところ、他の病院やクリニックでも検査できるところが増えてきたので、金額を合わせることになったとのこと。
私が行ったのは改定後だったので、カウンセリング料と合わせて、10万6千円ほどでした。(もし北海道の方でご検討されている方がいたら、参考にしていただければと思います。)
可能な限りパートナーの方と一緒に来てくださいということだったので、夫と一緒に外来にいきました。一緒に行って、その意味がわかりました。パートナーの方にもしっかり考えてもらうために、とても大事なことなので、絶対に一緒にいくことをお勧めします。
最初に、出生前診断についてのDVDを見て勉強する時間がありました。NIPT以外にも検査方法もあり、出生前診断全般の知識を、ある程度得たうえで、次にカウンセリングが行われました。
カウンセリングでは更に詳しく検査についての説明があり、最終的に検査を希望するかどうかという判断をすることになります。
NIPTは確定検査ではないため、陰性だった場合でも100%大丈夫とは言い切れないことや、陽性だった場合は、次に羊水の検査を行う必要があり、その場合は流産のリスクも伴うこと等、検査の一連の流れを丁寧にしてくださいました。
不安を抱えながら行きましたが、なんでも聞ける雰囲気で、安心してカウンセリングを受けることができました。カウンセリングの先生は、お母さんの精神状態や心の負担を第一に考えてくれている印象でした。おそらく旦那様は受けてほしいけど、奥様はやっぱり気持ちが乗らなくなったとかいうパターンもあると思うんですよね。そんな時は実際にお腹を大きくしている奥様の気持ちを優先に考えて進めてくれる感じがしました。私たちは先生からの指示で、北海道大学病院一択でしたが、価格が安くても、しっかりしたカウンセリングを行わないところもあると聞きました。とても大事なことなので、病院やクリニックを選ぶときは慎重に選んだほうがよいと思います。
私たちは、全てを理解したうえで、二人とも検査を行いたいということに変わりはなかったので、同意書にサインをして、そのまま採血を行いました。
結果は一週間後ということで、次回の外来予約をして終わりました。
遠方からでしたが、結果がでてからの話もあるので、電話や文章での結果報告はしていないということでした。
新型出生前診断(NIPT)を受けてみて
医学の発展によって、このような診断ができるようになり、女性の社会進出により高齢出産が増えている中で、需要はさらに高まっていると思います。
賛否両論あるNIPTですが、最終的にもしダウン症ですと判断された場合、そのまま生みたいと思ってダウン症のことを調べ、生まれてからの心の準備をしていく人もいれば、現実的にどうしても育てていくのは難しいと中絶を選択する人も多くいると思います。どの選択をしたとしても、私はお腹の赤ちゃんのお母さんとお父さんが決断したことなので、他の人がその選択がいいとか悪いとかとやかく言えることではないと思っています。
どの選択をしても、覚悟が必要だし、乗り越えなくちゃいけない壁は沢山あります。どちらにせよ、軽い判断ではないということです。そこに正しい答えはないと思います。
私は、実際に受けてみて、NIPT自体にマイナスな印象はありませんでした。むしろこの段階でお腹の赤ちゃんと向き合って、知れることを知るというのはプラスのことなんじゃないかと思います。
ただし、NIPTを受けること自体にも結果を受け入れる覚悟が必要です。
事前にわかっても意味がないから受ける必要はないという考えも、もちろんあると思います。それはそれで一つの選択であり、覚悟です。
私のNIPTの結果は、陰性でした。しかし確定検査ではないということと、もちろんこの検査ではわからない疾患をもって生まれてくることもあるかもしれないので、引き続き元気に生まれてきてくれることを願います。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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